これは別にルールにもコンセプトにも外れないので、実際にやってもなんら問題はありません。今までの冒険でスタッフ・オブ・ヒーリングをもらったとか、ポーション・オブ・ヒーリングをどっさりもらったとかいう設定にしてしまいます。だいたい 100 回程度キュア・*・ウーンズが使えたら、あとはルール通りにやっても大丈夫だと思います。それからレイズ・デッド・フリィの巻物も少し必要ですね。
シナリオの章の切れ目ごとに出てきてパーティを助けてくれるステファン・アンバーさん。ルール的にはヒットポイントの回復と呪文の回復、経験点算出とレベル上げを行ってくれるいわゆる「宿屋」みたいな物ですが、これを強力にすることでもバランスが取れます。例えば死者の復活ができたりするなんてのがあります。死体がなくても復活できるとなお楽ですね。さらには願い事を聞いてくれたり、呪文を教えてくれたり、回数制限を付けてどこでも出てこれたりということができるようにしてもよいです。
さて、そろそろシナリオに直接変更を加えることにしましょう。今度はワンダリングモンスターの出現頻度を下げます。シナリオでは室内ではだいたい 2 ターンに 1 回 1d6 をして、1 なら出現となっています。つまり毎日 8 時間労働をしていると、4 回は期待値的にはモンスターが出ることになります。日によっては 1 日 6 回くらい出ることもあるでしょう。これではいくら回復しても PC は生き残れないです。絶対。ところが、D&D(R)の別のシナリオには「ゲームバランスのため、ワンダリングモンスターは PC が回復するまで次を出さないようにしましょう。」なんてのがあります。そこで、これをこのシナリオにも適用します。すると、PC は好きなだけ休むことができ、いつもフレッシュな状態でプレイできます。こう書くと際限がなくなってしまうような気がしますが、なんといっても PC には食料が必要です。食料の量でバランスを取ることができます。
これは今までのやり方とはがらっと変わります。全くルール通りに進めていき、全滅したら、何事もなかったかのように最初からやり直します。そうして何度も挑戦していくうちにプレイヤーの知識がたまって、的確に障害を乗り越えていけるようになります。プレイヤーが成長していくわけです。さらに、章の区切りごとにセーブをしておくとなお楽になります。さもなければプレイヤー 1 人が 6 体のクローンを持って、1 人死んだら 2 番目が即座に出て来るという「残機制」を採用するという手もあります。この際リアリティはガープスあたりに置いてきてしまってください。
実際には私は b と c を採用しました。しかし、実際にはステファンさんに頼ることはありませんでしたので、c だけでも十分だったようです。
モンスターが強いことを除けば、マスタリングで難しいところはありません。なにしろ知能のある NPC はみんな狂気の人です。基本的には何をやってもいいのです。初心者マスターのかたも、心配せずにやってみてください。PC が全滅する以外のシナリオの崩壊はまずあり得ませんから。