他人の意見は自分の意見を補強する

みなさんもご存知のように,現在ありとあらゆるウェブサイトにおいて,いろいろな人たちが自分の意見を発表しています。RPG 関連のサイトについても例外ではなく,やれ RPG の本質はなんだの,RPG 衰退の原因がどうだの,にぎやかなことこの上ありません。で,なんだってこんなにいろんな人が自分の意見を書いているのかといえば,きっと「自分と違う考え方を持っている人に『あなたは間違っている』と伝えるため」じゃないかと思うんです。いや,もちろんそうでない人もたくさんいるのはわかるんですけど,でもまあそういう穏健派の人々の意見っていうのはそれほど気合いが入ったものじゃないので,あんまり気にならないです。ですんで今回はとりあえず度外視させてもらいます(ちなみにこの文章も,穏健派である私が書いたものなので(ハイそこ笑わない),大して気合いが入っていません。度外視してもらって結構です)。

さて。そんなふうに一生懸命自説を主張するのはたいへんすばらしいことなんですけど。じゃあ他人の意見を読んで自分の考えを変える人がいるかっていうと…ごめんなさい,私の周りにはいないです。他人の意見に影響されるのは,自分自身がそのことがらについて特に強い意見を持っていない場合だけです(ってここで断定していますけど,私の経験に基づいているだけです。世の中全部がそうだとはいいません。でも統計的に,だいたいそうじゃないかとは思ってます)。すでに,きちんと自分なりの意見を持ってしまっている人は,自分に賛同する意見を読んでより意思を強固にすることこそあれ,反対意見を読んで考え直すことはまずありません。

ですんで,最近いろんなところで繰り広げられている意見の押し付け合い(いや,もちろん両者ともに非常に論理的に話をしてはいるんですけど,結果的にそうなっているだけで)を見ていると「不毛だなぁ」としみじみ思います。べつだん,自分と意見の合わない人がいたら,その人とは遊ばないようにすればいいだけのことだと思うんですけどね。「でもコンベンションに行ったときに間違った(=自分とは違った)考えを持っているやつがいたらイヤだ」とかいう御仁もいらっしゃるかもしれませんけど,んなこといったって世の中そんなもんでしょう,なにをわがまま言ってるんですかアンタは,なんて感じてしまうんです。

そもそも,会ったこともない,これから会うかどうかもわかんない人を相手に熱くなってる人ってのは,よっぽど暇なのか,鬱屈してるのか,どちらかなんじゃないかなー,なんて。え? 私? いや,暇ってわけでもないんですけど…暇なのかなあ,やっぱり。

とりあえず私は,意思決定なんてたいして必要のないハック&スラッシュのシナリオもお気に入りですし,RPG が上達するように心がけていない人だって大歓迎ですので(それが言いたかったんかい結局),コンベンションで私を見かけたときはこわがらずにテーブルに参加してください。っていうか,お堅い人は遠慮してください。ゲーム外での討論会ならぜひご一緒したいものですけど。


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